どうも蓋

心は掛かるこの蓋よりぞ、
溢れ出もすれ、締まりもすれ。

なら常在の心は何処?

滔滔垂れ溢る情なりや、
きりりと締める我なりや。

有情非情も共に情、
ここにありてやここになし、

ああ、蓋。ああ蓋よ。

君のみが常に隣り合う、
君のみが情の可触民。

どうも、蓋。
しかり、蓋。

君こそが、あに、心ならんや。