有朋自攝津来

六月丙辰(八日)

有雨自曇天下。不亦欝乎。有朋自攝津来。不亦呑乎。

(訳)今日もまた雨。どうしてうっとうしくないことがありましょうか。(いえ、うざい)今日は友人の悪鬼くんが摂津からやってきました。どうして呑まないわけにいきましょうか。(いえ、呑む)


と、いうことで鹿鳴館大学近くに居酒屋に行きました。そこで四時間ほどぐびぐびと呑んでおりました。
ぐびぐびという言葉はいいことばですね。飲み干すということもまた、いいことです。乾杯という言葉と飲み干すという言葉、共に杯中の水分を蒸散させ、湿気を払うというところにこの夏の暑さを逃れうる秘訣があると明察します。そう、なにごともからからに干して、乾かしてしまえばいいのです。皆ミイラになればいいのです。五穀を絶てばいいのです。即身仏になればいいのです。着の身着のまま仏になればいいのです。
あああ、はやくカラカラの夏に出会いたい。体中の湿気と疫気を全部祓ってもらいたい。

ピンポンパンポーン。これが最後通牒です。噂の最終勧告です。コレでダメなら次は無いのです。どんじりなのです、崖なのです。お先真っ暗甲斐も無いのです。
あなたの楽しいのか楽しくないのか判らない人生に、わざわざ突きつけてやっているのです。これは慈善事業です。決して責め苦ではありえません。この世は並べてこともなき世をおもしろく、すみなすものがこころなりけりです。字余りです。東行先生も成仏できずに陶業に励んで周防国の陶で萩焼でも陶芸しそうな勢いです。

おもしろいなあ、たのしいな、よ、死、だ。