片手間こそが最良

男なら、鮭とばをもちゃもちゃ引きちぎりながら、スモーク臭のするウィスキーを片手に特撮を見たいものです。特撮は心をたいらかにしてくれます。酒と合うのは東宝よりも東映系です。人殺しに理由をつけねばならない戦争モノを基点としている東宝に比し、東映はギャングものという合意の上の殺し合いを前提にしているので、良心の呵責がありません。だもんでグラス片手によろしくやれます。
アクションはやはりジャックですね。スピーディーな動きと高低差を意識させる空間的なアクションは酔いとノリを加速させ、陽気な気分にさせてくれます。
私が特撮が好きなのは環境モノとしても楽しめるこれらの要素もありますね。アニメとかはどうも身構えてしまうし、洋画は気合いが必要ですし、邦画はこちらの心に余裕がないと見れません。不便なものですね。自分との距離感がもっともマッチする特撮こそが、私の住環境に適した映像なのです。