おジャ魔女どれみ(1) [DVD]

おジャ魔女どれみ(1) [DVD]

第6話「ウソツキは友情のはじまり」ですよ、本日は。
今回の主役キャラクターとなるクラスメートは横川信子(よこかわのぶこ)女史。フリフリの服に黄色い髪の毛、と学会の山本弘会長のような風貌の特徴的なキャラクターです。
彼女の特技は「嘘」です。口を開けばすぐに嘘がでてきます。どれみその他のクラスメートたちも彼女の嘘には慣れっこです。ただ、転校してきたばっかりのあいこは、のぶこの嘘に慣れておらず、父親が南方のジャングルで行方不明になったという彼女の嘘を信じてしまいます。どれみたちに嘘だと指摘され、あいこが大激怒するのが今回のお話。
さて、おジャ魔女シリーズを通してのぶこは嘘をつき続けます。しかし、その嘘は自分をごまかす嘘や人を陥れる嘘ではありません。彼女の嘘は人を楽しくする「嘘」。言い換えれば「創作」なのです。のぶこの創作の芽はシリーズを通して発展していきます。次回作「♯(しゃーぷ)」ではどれみたちを巻き込んで女子高生に、「もーっと」では巨大変身ヒーロー物「無国籍戦士あいこ」を、そして四作目「ドッカーン」では再びヒーローもの「はなちゃんのひみつ」を相次いで発表します。彼女の妄想はマンガ家顔負けの技量を持つ親友・丸山みほを得ることで加速されていくのです。
創造的な「嘘」は形を得ることでフィクションへと昇華され、創作へと姿を変えるのです。嘘、非現実、ここではないどこか。それを見続ける人間を人は「夢想家」と笑うかもしれません。しかし、一人の人間の持つ嘘は、時に人を、世界を、彩り豊かにする魔法を持っているのです。
そう、嘘は魔法。
人が最も簡単に手にできる魔法の力。それを幸せに使うことができる信子は、ある意味どれみたちよりももーっと、魔法使いなのかもしれません。