敗者の美学は定めにこそあれ

私は敗者が大好きです。*1
而してまた、勝者も好きです。
敗者のために勝者を貶める輩が大嫌いです。
勝者のために敗者を鞭打つ輩が大嫌いです。


歴史を改変してまでの勝利を望みません。
結果を覆すことは勝者、敗者の美学にも反します。


ただ、負けている。
ただ、勝っている。
それだけで十分じゃありませんか。
己の利益が関わっていない、純粋に感傷としての観賞。
そこに干渉を加えるやぼてん、だいきらい。


勝負は一度きり。結果もただひとつ。
そういう「場」を、実のところ私は愛しているのかもしれません。

勝敗の彼岸に行こうとは、思わない。
恩讐の彼方に何があるのか、知らない。
ただ、互い、憎み、ぶつかり、雌雄を決する。


その行為、少しだけ愛に似ているとは、思う。
そこに、間男が、嘴を挟むのは、やぼてんよ。
ことに善悪など…。