登山どんどこ 下

前回までのあらすじ(BGM・仮面ライダーの歌イントロバージョン(伊集院光深夜の馬鹿力参照))
『♪ジャーンプゥ、ダーイブゥ、ブチ殺セ!!(ソングバイ:子門真人)という殺伐とした日々を送っていたmantrapriは一念発起。仏道修行の三十三所巡礼の旅に出たのでありますが、はやくもへばってしまいました。その上日記を書く力もへばってしまい、こうして二日にまたがるという体たらくであります。さて、本日の醜態は?』
烏須沙摩明王の力ですっきりした後は山道を下ります。しかし、その入り口の鳥居が怪しい。さながら金田一耕助*1シリーズの岡山の山間集落かTRICKのあやしげな村のような心持にさせられます。同行の真言(後輩)と金田一耕助話に花を咲かせながら、頭の中には映画版・金田一耕助の冒険のテーマがリフレインするのでした。「♪きーんだーいちこーすけー、ぼうけん、ぼうけん」
谷越えをした後、急にあたりが開けました。農作物を販売するおばあさんのがそこには鎮座ましまして御座いました。彼女は私の袈裟と白装束を褒めちぎり、しきりに自家製の餅の購入を勧めてきます。いい気になった私は餅を購入し、後輩に分け与えました。さながら気分は桃太郎です。もちろん桃太郎侍のほうですが。「ひとーつ。ヒンデンブルグ*2の後を継ぎ。ふたつ、フンボルト大学*3前で焚書坑儒。みっつ、ミュンヘンの酒場で武装蜂起」・・・あ、これヒトラー*4だ。てなことをやってるうちに道に迷いました。まあ、もともと人生という道には迷っているわけですが・・・。
結局一時間のロスで、桃太郎のきび団子ならぬ餅の力も使い果たしてしまいました。後に残るは疲労だけです。川匂神社*5くん(後輩)の持ってきたメントス*6で糖分を補給し、山越えを続けます。二つくらい山を越えたところでようやく正法寺が見えてきました。この寺でまたまた般若心経の読経です。二ケ寺を回って功徳を積んだせいか、少しからだが軽くなったような気がします。が、たぶん体重が減っただけです。このように神仏の恩寵を曲解してしまう自分の性向が諸悪の根源なのですが・・・。まあ、それはよいとしてここからは下りです。アスファルト道をひたすら下りながら競走馬の話やヨットの話、タコ部屋*7の話をしながら盛り上がりました。今日の功徳がいっぺんに吹っ飛ぶぐらいの殺伐とした内容でした。そのせいか、最後の石山寺は時間オーバーでしまってました。帰りがけ、共同企画者の果てしなく続く○○○ントワールドくん(後輩)と次はどこにいこうか話しました。とっても楽しかったです。しかし罪業が軽くなったようには、どう考えても思えませんでした。
おわり。とくがわけ。

*1:アメリカ帰りのヤク中。岡山の寒村や孤島に出現しては殺人事件にめぐり合い、傍観する

*2:ドイツ・ワイマール期の大統領

*3:ベルリンにある大学。フンボルトさんの名前を取ってこの名がついた

*4:ナチスの総統。福祉政策とインフラと環境対策はよかったが、他があまりにもアレだったため、世界史上最大級の悪人に仕立て上げられてしまった人

*5:神奈川県にある神社

*6:飴だかガムだかわからない謎の食い物

*7:タイガーマスクで言うところの虎の穴。けっしてとらのあなではない