コンバットマネージャー幸子:第二回
幸子を襲いくる海兵隊員の魔の手はついに荒海ひもの屋にまで及ぶ。両親に迷惑はかけられない、家を出て行こうとする幸子。タンスの角に足をぶつけてしまう。痛さに悶絶する幸子がうずくまったときにタンスからはみ出す紙切れが、中を明けてみるとそれは幸子の養子縁組を証明する書類であった。
「あたしはお父さんとお母さんの子供じゃないの!?」
「そのとおりだ、幸子よ」
物陰から姿を現す両親。父と母が語るには幸子は16年前、漁師であった父親のカツオ漁船に流れ着いてきた鉄のカプセルの中に入れられていたらしい。
「今まで黙っていてすまなかったな幸子。しかしおまえが私たちのかわいい娘であることに何のかわりもない!!」
「お父さん、お母さんっ!!」
抱き合う親子、しかしその時、店先のくさやの中に仕掛けられていた爆弾が炸裂する。
重態の両親と吹き飛んだ店に途方にくれる幸子。そこに再度姿を見せる謎の男・サファリ!両親の仇とサファリを思い込む幸子は彼に詰め寄る。しかしサファリ得意のサバンナ体術によってのされる。
「幸子よ。今の技は私ほどの腕でなければいなせない技だ。それこそがお前が生まれついて持っている格闘センス、つまりはコンバット魂(だましい)だ!!
「コ、コンバット魂(だましい)ですってぇ!!」
「お前のその血を生かしてひもの屋を再興してみせろ。それが育ての親への報いになるのではないか!!しかしやつらはお前を追うのを止めない。だからひもの屋のマネージャーでありながらコンバットであり続けなければならない、お前は幸子、コンバットマネージャー幸子!
言いたいことだけ言って窓から去るサファリ。病室の窓から幸子は叫ぶのであった。
「教えて!幸子は、コンバットマネージャー幸子はどこの馬の骨なのかということを!!」
つづく