コンバットマネージャー幸子:第三回
マネージャーとはいうものの戦闘能力のみ高く、商売のロハは限りなく低い幸子には店を再興する手立てが思いつかなかった。そこで荒海家秘蔵のくさやを学校給食の時間に販売することを思いつく。
「ゲー!!くさやの幸子が来たぜ!!」「そんなくせーもん、学校に持ってくるなんて頭まで腐ってんじゃねぇのかよ!!」
周囲の侮辱の嵐の中、女番長のケメ子が幸子を庇う。
「あんたら!!幸子の両親が怪我で大変だって時に、なんて言い草だい!!アタイの命令だ。一人一干ずつ買うんだよ!!」
「ありがとう。ケメ子さん・・・」
しかし、それはケメ子の巧妙な嫌がらせであった。放課後体育館裏に呼び出された幸子に向かって、ケメ子は言い放つ。
「さ、今日の売り上げよこしなよ。」
「ええ!あれはお店を再興するために必要なお金なんです!!」
「プァハッハッハッ!!馬鹿だねえ。最初からこうするつもりだったのさ。あんなもん売れるわけないじゃないの、常識じゃねえか、く・さ・やの幸子ちゃん。アハハアハハ」
その一言に幸子の戦闘モードが発動寸前に、と、そこに校舎の屋上にたたずむサファリからのテレパシーが!!
「コンバットマネージャーとは一般市民を傷つけるのか?それではただのゴロツキと同じだ!幸子よ、お前はコンバットであると同時にマネージャーなのだ。マネージャーは生死のほかにお客様の利益を考えるものだ!!それこそがコンバットマネージャー
幸子の繰り出す拳は止まらない、「ヒィ!」と身をすくめる女番ケメ子!だが、幸子が倒したのはケメ子の後ろにいる自分を狙いにきた海兵隊だった。
「あ、あんたっ」
「大切なお客様に怪我をさせちゃ、荒海ひもの店マネージャーの名前が泣くわ!
翌朝、学校に持っていくくさやを担ぐ幸子を子分とともに手伝うケメ子の姿があった。その様子を見て満足するサファリに立ちふさがる影ひとつ。
ケ、ケニヤ?どうしてここに・・・」
「あんな小娘なんかにサファリ、あんたを渡さない」
つづく