酒と肴

えー、わたくしmantrapriも成人ですので、酒をたしなみます。そんなときにいつも困るのが、最後のひとくちを酒にするか、肴(さかな)をにするか、です。
酒は肴があってこその、酒。酒一品のみでたしなむには少し寂しいものがござんす。酒の個性を緩やかに消化し、かつ次のひとくちへと導入してくれるのが、肴。愛しいヤツです。愛しいからこそ、困るのが最後の一口、最期の審判。今日の酒もここで終りという時になると最後の逢瀬を酒をぐぃと飲み干す瞬間に委ねるか、料理の歯応えに委ねるか、躊躇しまする悩みます。酒は飲、肴は食。食道に従順でただひたすらにそこを流れ落ちる飲。ツンデレで歯列による咀嚼を介してのみ、なびくが飲。この二者の葛藤は生物地上に降臨してより延々続く、宿命なのかもしれませぬ。それゆえに、酒がどんなに高級であっても、肴がどんな陳腐であっても、この瞬間の悩みは一生涯、ひょっとすると来世まで引き継ぐものかもしれませんなぁ・・・。