制服の処女〈完全版〉(トールケース) [DVD]

制服の処女〈完全版〉(トールケース) [DVD]

エロクナーイ、エロクナーイ。タイトルに惑わされてはいけません。このいかがわしいタイトルは戦前この映画を輸入した社長が話題づくりのためにつけたもので、本来はドイツの女学生の日常を描いた百合色漂うフィルムなのです。え、それもエロいって?うーんそこら辺の解釈は、まかせます。 東宝東和*1の生みの親・川喜多長政氏が奥さんのかし子さんとヨーロッパに映画の買い付けに行ったとき、奥さんの一押しで購入したのがこの作品なんですが、これがタイトルのアレなところもあって大ヒット。一財を築きました。
で、私の感想ですが、今見ても学園ものとして十分楽しめます。年上の先生への憧れに近い恋心(どっちも女)や、寮生活での女同士友情など。女性監督ならではの感性でとらえられています。この監督、この映画の後すぐナチが政権を握っちゃったので、以後あまり活躍してないのが惜しまれます。

*1:現在の東宝でヤンス。この映画が『ゴジラ』や『七人の侍』、『ガス人間第一号』を生み出す一助になったかと思うと感慨深いです