富野作品ってなんじゃらほぃ？
ということで、予告通りザブングルの話をしなくてはなりますまい。*1
- 出版社/メーカー: タキコーポレーション
- 発売日: 2006/04/28
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以上がザブングル世界での常識なんですが、主人公であるジロン・アモスは独自のコダワリによって三日の掟を無視し、両親の仇であるティンプ・シャローン*2を追います。彼のコダワリに影響された仲間たちは、支配階級であるイノセント打倒へと向かっていくのです。
こいつが大まかなストーリーです。ではターンエーとの類似点を項目別に述べていきます。
1.作品設定
イノセントとシビリアンという二つの階級の成立にはイノセントが惑星ゾラの先住民であったことにかかわりがあります。イノセントは自らの地球の滅びによって月に避難します。その後、地球に戻ってきたときにはもはやそこはイノセントたちが住めない星になっていました。そこでこれらの星に適した人類を作り上げるため、人体実験を行いシビリアンを生み出します。文明レベルの低い彼らを教え、導くためイノセントはドームの中で指令を出し、彼らをシビライズしていきます。
一方ターンエーでも、地球に住む人類より進んだ文明である月の住人・ムーンレイスが故郷への帰還を求めて地球の人類と接触を始めます。この地球も旧文明は月光蝶によって滅び、文明は退化しています。
文明のレベルの差異はあれ、同じ根を持つ人類の争いという点に共通要素があります。ここらへんはイデオンの別惑星の同人類*3という発想の延長かもしれません。いやひょっとするとガンダムのコロニーも地球を根っこにした人類同士の争いととらえ、富野作品における一環したテーマとして「同根の者同士の内ゲバ」というものがあるのでは？そしてその発想の根っこにあるのは宇宙戦艦ヤマトのガミラスなんでしょうかね？*4
2.君主制
イノセントには指導者としてアーサーという男性がいます。彼は事実上お飾りなのですが、シビリアンとイノセントの紛争を止めるため、奮闘します。その彼の姿にイノセントだけではなくシビリアンも(主に女性だが・・・)彼を崇拝します。
一方ターンエーではディアナ・ソレルという月の女王によって地球帰還が進められます。しかし彼女は地球人とムーンレイスの融和を望み、アーサーと同じく両者の間に立って橋渡しを行います。問答無用のカリスマでムーンレイスはおろか地球人も取り込んでいきます。
両作品とも王政を擁護・・・とは言い過ぎかも知れませんが「カリスマの仲立ちによる融和」といったものを主張に組み入れていることは明確でしょう。
3.節操のなさ
兎に角敵味方の移り変わりが激しい。敵とは行かなくても所属艦からの逃走の多さは他の富野作品では、ウオン・リー*5ならばケリや正拳がとび、ブライト*6ならば独房行き、ソロシップならばカーシャ*7による往復ビンタか雑草駆除という名の射殺がまっています。しかしザブングルの旗艦・アイアンギアはゆるゆるで主役のジロンも含め、多くのクルーが出奔します。その上独房に入れられたのはラグだけというあんまりにもあんまりな治安。艦長のエルチなどは最終回まで二クールほど帰ってきませんでした。
この節操のなさはターンエーにも当てはまります。まずディアナさまとキエル・ハイムがころころ入れ替わって、今いるのがどっちだかわからない事はもちろん。地球からやってきたクルーのほとんどが樽やコンテナに乗って地球への帰還を試みたり、あまつさえ艦長であり、指導者のグエン・サード・ラインフォードが最終回間際に裏切りをかましてくれちゃいます。
両者の節操のなさは“軍隊”というアイデンティティが確立していない組織が主役ということに挙げられます。まあ、他の富野作品も基本的にはそうなんですがね・・・。
4.フタマタ
主人公が二人(以上)の女性の間で揺れ動きます。あれ、これってどの作品でもそうじゃんか？
ガンダム・・・ララァ、セイラ、(ボゥ)
イデオン・・・カーシャ、キッチン
ザブングル・・・エルチ、ラグ、ビリン(？)
ダンバイン・・・この作品ちがうね
エルガイム・・・アム、レッシィ
Ｚ・・・フォウ、ファ、ロザミア(？)、サラ(？)
ＺＺ・・・リィナ、プル、プルツー(？)、ハマーン(？)
逆シャア・・・ララァ、ナナイ(シャア) ララァ、チェーン(アムロ)
F91・・・この作品ちがうね
Ｖ・・・シャクティ、カテジナ、シュラク隊(？)、ルペ(？)
ブレン・・・ヒメ、クィンシー
ターンエー・・・ディアナ、キエル、ソシエ
キングゲイナー・・・サラ、シンシア
あーほぼぜんぶだわー。
5.あんまし人が死なない
両作品とも元凶以外のメインキャラは死なない
ザブングル：カシム・キングとその一党
ターンエー：ギンガナムとアグリッパ
なによりです。皆殺さないだけでも・・・。
