東京湾大決戦 一章

オンドゥルルラギッタンディスカー
ということで国防の大切さを知るために環東京湾を廻る旅に出ました。旅程は一泊二日です。ご存知のように日本は海洋国家です。四方を海に囲まれています。しかも首都たる東京はベネチア並みの海洋都市。海が無防備ならばひとたまりもありません。
そこで先人たちは東京湾を最終防衛ラインとしてその防御に力を尽くしてきました。人工島である海堡(かいほ)を設け、港湾の主要箇所には機銃を完備しました。ビッグサイトロンの鎮座するお台場の語源も江戸末期に砲台が添えつけられた所から来ています。
「海防なくして日本なし」
です。また平時においても東京湾は海運の一大密集地。黙っていても石油タンカーやらアレな船が続々と押し寄せます。湾内で事故でも起こそうものなら日本の大動脈の流通は混乱。あっというまに非常事態です。「愛の戦士レインボーマン」に登場した偉大なる復讐団・死ね死ね団は早期に東京湾内に基地を設けることでこの弱点をつこうとしました。具体的には第三章のモグラート作戦によって日本のパイプラインを分断。おまけに津波を起こして海洋国家、おまけに資源が乏しい日本の弱点を見事に突いた作戦を展開しています。キャッツアイ作戦やレインボー大作戦、M作戦、サイボーグ作戦など凡百の特撮では思いつきようがない根源的なクライシスを展開してきた死ね死ね団ですが、その最大の作戦がモグラート作戦と言えるでしょう。やっぱり川内康範先生は凄いなぁ。
まあ、東京湾は平時においても常に海防を心がけねばならない土地と言うことです。そのため開国当初より船舶の安全な航行のため、灯台の付設が行われました。慶応二年に西欧諸国と結んだ「江戸条約」によって全国への灯台の設置が義務付けられました。最初に置かれたのは四箇所で、観音埼、野島埼、品川、城ヶ島です。これらは観音崎城ヶ島三浦半島の突端に位置します。野島崎は房総半島の最南端、品川は東京の入り口です。最初に置かれた四箇所はいずれも東京湾に置かれたもので、その重要性もうかがい知れようというものです。ちなみに冒頭の「オンドゥルルラギッタンディスカァー」は仮面ライダーブレイドの主役にしてオンドゥル星の皇子・剣崎一真のセリフです。三浦半島にある剣崎(けんざき)にちなんで冒頭で叫ばせてもらいました。

「ウェイ!ウェイ!!」「ダディヤナザーン!!」ここにも剣埼灯台(けんざきとうだい)があり、初めて火が灯ったのは明治四年と早いです。ちなみに仮面ライダーブレイドのロケは剣崎でも行われています。*1
・・・グダグダ海防の重要性述べましたが、あんなのは全部ウソです!!
いや、重要性はウソではないですが旅の目的は別のところにありました。三浦半島、そして房総半島。東京湾を形成するこの二大半島は仮面ライダーの聖地にして特撮の聖地。そう、特撮のロケを語る上でこの二大半島は欠かせない。コレを除いて昭和、平成特撮を語るすべ無し!!(断言)
初代ゴジラが本土に最初に上陸したのは三浦半島ウルトラセブンの語源となったアメリカ第七艦隊の拠点があるのも横須賀・三浦半島ドクトルGが史上最強の必殺技・V3きりもみ反転キックの前に敗れたのは三浦半島。剣将ブドーさまが自嘲の笑いを漏らしつつ滅んでいったのも三浦半島コブラ男やガニコウモルといった最強の勇士が滅びたのも、ゲルショッカー結成式が行われたのも三浦半島猿島!!鬼火司令旗下の強力怪人・コマサンダーとスーパー1が戦ったのも三浦半島、房総半島。ナマズギラーの電力を供給していたのも房総半島。石ノ森章太郎仮面ライダーの初監督をを務めたのも房総半島!!そう、欠かせない。特撮を語る上でこの半島は欠かせない。だから行った。だから見た!ぶっちゃけ、それ以外の理由は後付です。そこんとこよろしゅう。てことで次回は東京湾の最終防衛ライン・猿島ゲルショッカー結成式についてのレポートをお届けします。
つづく

*1:剣崎と剣埼というように今回のブログでは崎と埼を混合して使っているがこれは誤字ではない。崎は地図上での記載を表し、埼は海図での記載を表す。よって海上交通に使用される灯台には一般的に埼の字をあてる