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今はこれを飲んでいます。ニッカから発売されているコレ。味はブラックニッカをめっちゃマイルドで味わい深くした感じです。基本はストレートにチェイサーをつけてちびりちびり。名前の竹鶴ですが、ニッカの創設者・竹鶴政孝の名字から取られています。ラベルにも竹鶴政孝の顔が描かれていますね。私の後輩の宇多源氏くんが書いた文章によって竹鶴政孝のことを知った私は、二年ほど前にその実家を訪ねました。場所は広島県竹原。同郷人には「貧乏人は麦を食え」でお馴染みの池田勇人や、幕末のベストセラー「日本外史」でお馴染みの頼山陽がいます。
ちなみに池田勇人竹鶴政孝の後輩で、友情は生涯続いたそうです。「貧乏人は麦を食え」という池田勇人の言葉は日本酒ではなく政孝の作ったウィスキーを飲めというメッセージがこめられているのかもしれませんね。はい、ないですね。
この竹原は製塩業の町として江戸時代に栄えました。その当時の町並みが今も色濃く残っており、原田知世版「時をかける少女」ではロケ地に使われました。
しかしなぜか尾道三部作というくくりの中に入れられています。大半の撮影は竹原なのに・・・。

竹鶴政孝。実家は竹原の竹鶴酒造という日本酒の造り酒屋なのですが、何を思ったかウィスキーに目覚めてしまいます。そうして日本で本格的なウィスキー作りを開始。サントリーの鳥居信治郎と共にサントリーウィスキーの基礎を作るのですが。けんか別れしてニッカを創設。サントリーからは無かったことにされています。理想のウィスキー作りのため、竹鶴政孝は北海道の余市と宮城の宮城峡に工場を設立。そこで作られたウィスキーが王様のマークでお馴染みのブラックニッカや私が今飲んでいる竹鶴十二年なのです。
飲酒の習慣は概して健康に悪いといいいますが、私は適度な飲酒が必要な人間なので傍らに琥珀色の物体があるだけで幸福な気分に浸れます。またウィスキーに合う食材を晩餐にしようと考えると、自然と自炊の回数が増え経済的にもプラスです。また喉から鼻腔に吸い上げるようにウィスキーの香りを楽しんでいると、たとえウィスキーを飲んでいなくても鼻で息をするだけで香りが追体験できるような気分になり、幸せです。ちなみにこれは病気でしょう。

竹原の竹鶴酒造前で撮る。「実家とニッカ」