アバンギャルドナベシマ

本日は友人の悪鬼さんと大阪市立東洋陶磁美術館に行ってきたでありますよ。それというのも今回の展覧会が「鍋島焼」展だったからでありますよ。
http://www.moco.or.jp/jp/exhi/exhi_1/index_f_20061215.html
私が国宝ハンターの趣味を持つことは前回の「コンバット加賀」でも触れました。特に陶磁器の国宝に関しては「サンリツ服部美術館」の志野茶碗を見ればコンプリートというところまで熱を入れておるのです。だけんども私、実は「色絵」が嫌いなのです。色絵とは陶磁器の上に絵を描いて文様とする、いわゆる絵付けのことです。現在国宝に指定されている陶磁器の多くが色絵であり、また線刻で文様が施されているものなのです。国宝たるもの、人間の痕跡がうかがわれなければダメということでしょうか。土と火による芸術という、陶磁器の根本的な部分が軽視された指定がされているのではないでしょうか。その証拠に室町〜江戸時代の名物と呼ばれる茶器のほとんどが国宝に指定されていませんし、されていても本阿弥光悦野々村仁清といった有名人の手によるものがほとんどです。陶磁器の文化財行政における指定が審美眼なるものに基づいていないことが分かりますね。文化財としての価値は器そのものではなく作者や描かれた絵、その年代によって判断されるのです。いたしかたないことながらあまりにも陶磁器の文化財指定に関しては偏重が多いように思われます。
そんなわけで色絵はあまり好きじゃないのです。器は火と土で勝負してこそ器です。そんな風に意気込んでいたのですが・・・
あかん、
負けた。
鍋島焼、
めっちゃ、
めっちゃ、
アバンギャルドやんかぁ!!