つぼつぼさかさか3
さて、壺阪寺を飛び越えた我等二人。次なる目的地は巨大近世山城・高取城です。この地は昔から奈良県の南の要害であり、見晴らしも良いことから要塞が築かれていました。それが近世になって、大和大納言・豊臣秀長によって改修され、巨大な山城として生まれ変わったのです。その様子は遠方から望む山の頂上部が、城の石垣によって白く見え雪が降っているような有様だったという比喩からでも明らかでしょう。
この城は幕末、大和で挙兵した吉村寅太郎を中心とする天誅組が攻めた事でも有名です。五條の代官所を制圧した後の天誅組が、この高取山へと攻めあがりましたがこの要害の前にはばまれ、退却を余儀なくされました。それほどの堅固な要塞です。司馬遼太郎の短編「おお、大砲」にその様子は詳しく描写されてますので、参考までに。
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1961
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