id:tukinohaくんの要請があったのでなんとなく復活します。
前回(何年前だよ)までのあらすじ。
荒海ひもの店のマネージャーにして最強のコンバット・幸子。彼女を守護するなぞの男サファリ。そして過去にサファリとの因縁を持つ女・ケニヤ。伊豆半島を舞台にした学園コンバットドラマは多くの謎を孕んだまま続いていた。
不良のケメ子とともにくさやを売り歩く幸子。売れ行きは順調だ。思わず笑顔がもれる二人。しかし、そこに大量の食中毒患者発生の知らせが。幸子の持ち込んだくさやから、ウィルスが検出されたらしい。校長は幸子に一ヶ月自宅謹慎と学園でのくさやの販売の禁止を命じた。
「どうしよう。くさや、くさやが売れないとお父さんとお母さんの入院費がっ!!」
「幸子。アタイらハメられたんだよ。きっと犯人がいるはずだよ。明日から夜中に交代でくさやを見張ろう!」
ケメ子の提案に乗り、くさやを夜通し見張る幸子と不良仲間たち。その姿を電信柱の影から眺める一人の女がいた。ケニヤである。
「ケニヤ!!まさかお前がくさやに毒を!」
サファリはケニヤを問い詰める。しかしケニヤは笑って答える。
「さぁね。自分の食品の管理もできないようじゃコンバットマネージャーとは言えないんじゃないの。もちろん、あんたの期待するマサイスピリッツの持ち主だなんて、笑わせるわ!!」
「いや、彼女は、コンバットマネージャーはきっとこの試練を乗り越える。そのときはお前もマサイスピリッツの持ち主として彼女を認めるだろう」
自身深げに語るサファリ。そんな彼を見つめるケニヤの目にはいつもの雌ヒョウの鋭さはなかった。そう、ケニヤは恋をしているのだ。熱く、それでいて厚く秘めた恋を!サファリに対して!!幸子への仕打ちもその情念の焔の狂い咲きによるものとは、男のサファリには知る由もなかった。
続く。