「オンリー即売会」的地域振興〜鷲宮のらき☆すた地域振興策〜

痛いニュース(ノ∀`) : 「らき☆すた」イベントで鷲宮神社にオタクが集結 - ライブドアブログ
ちくしょう。鷲宮は徹底的にマーケティングしてんなぁ。ウチ(幸手)は結局おこぼれに預かって、マネするだけかい。ああ、ちくしょう。そういえば「痛いニュース」ってくくりをしておきながら、中身はマーケティングのうまさときちんと並ぶオタとか、オタクや地元を擁護する声が多い。全然「痛く」ないんじゃない。
前から思ってたんだけどこういう自虐的にならなくていいことまで、自虐的にまとめてるところにオタ差別の一因があるような気がするんだけどなぁ。自浄作用でもなんでもない。TBSを悪人にするなら、自分たちも己のポジションを「痛い」とくくってはいけないと思う。「自虐的に振舞うこと」はある意味、「自虐的でないそのほかの人」に迷惑だと思うから。
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それにつけても鷲宮マーケティングは上手すぎ。販売している絵馬グッズも含めて、屋台で出している料理がどれもらき☆すたを知らないと思いつかないネーミングばかりだ。
こなたの昼ご飯450円とかこなたぬきそば500円とか、こなたの名前が付いたメニューが他のキャラのより安くてジャンキーなとこなんかツボついてるなぁ。マーケティングをどうやったのかが本当に知りたい。
というのも、以前からこのブログで地域振興とアニメの関係を取り上げて、結局自分の中で結論が出なかったからです。
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私はアニメによる地域振興の最たるものとして「知名度の上昇」を挙げました。それを長期的な効果とし、今回のイベントのようなものを短期的な効果としました。しかし、放映が終わり、ブームが去ってもなおこれだけの集客を可能とした今回のような事態は想定外でした。成功の要因としては


一 原作者と声優を呼んだ
二 地元の完璧なマーケティング、リサーチ
三 それによる限定グッズの販売
四 ロケ地そのものでのイベント

なんといってもこの四要素が大きい。一、三、四は私でも考え付くようなレベルですが、その上で二の要素が非常に大きい。私の先入観ではグッズや食品を販売しても、アニメイトにはとうてい適うまいと思っていましたし、ブログにもそう書きました。しかし鷲宮神社は神社としての特性を生かし、かつこなたたちが通う春日部の桐箪笥を取り入れた「絵馬」を商品にするという斜め上の商戦を発揮しました。また、オリジナルでない食品関係もキャラの特性を生かしたネーミングセンスで見事なパッケージングがなされていました。
私が危惧していた「泥臭さ」が全然ないのです。
このマーケティングの上手さの類例はアニメイト的でもない、学園祭的でもない、ましてや土着的でもない。そう、表すならオンリー即売会的!!
私は先月・「東方紅楼夢」という一ジャンルオンリーの即売会に参加して気づいたのですが、オンリー即売会には同人誌以外にも様々なグッズが販売されます。ガシャポン、ピンズ、ポストカード、音楽CD、団扇、エトセトラエトセトラ。その商品の雑多さは一ジャンルに限定しているからこそ効果的に発揮できるのです。また、プロが作った商品でないのにみんな質がいい。ニコニコのMADを見ていてもも思うのですが、この世界におけるプロとアマチュアの垣根がどんどん低くなっているのを感じます。今回の鷲宮商工会の商売の上手さや、らき☆すたへの関連付けの見事さには、この「オンリー即売会」的なセンスが見いだされました。
またブームによって生じ、ブームの終焉と共に終息していくであろう点も両者は共通しています。そこで、鷲宮のような洗練された形で「一過性」の「アニメ」で「地域振興」を考えるなら、オンリー即売会の方法論を学ぶことが近道になるのではないか。と感じました。


追伸:ああ、幸手よ。どうして先に手を出さなかった…。主役も原作者も地元、オープニングで鷲宮より多い2シーンも使用されているのに、どうして後追いばっかりなのだ…。ああ、幸手よ。幸手よ。(涙)