[安息日]

ティーパックの隙間から這いだす蛆虫どもを見る。
煮出されて、DNAまで、空殻になった奴等だ。
そんな有り様で、なお薄い紙を食い破り、紅茶の海を漂う。
一匹と目が合う。
向こうはこちらを知らない。私はお前を知っている。
だが、蠕虫だ。次に私が漂うときは、お前がそう思っても、構わない。だが、蠕虫だ。