入口の思い方

人は、出口を疑うことは、できる。
でも、入口を疑うことは難しい。


入口を疑うことは、後悔と、とらえられがちだ。
うしろむきだと思われがちだ。
そこで人は出口だけを見て、恐れる。

だが、出口は変えられない。なぜならまだ、そこに至っていないからだ。入口をこそ、考えなければならない。そこに入ったあとなら余計に。
過去は変えられない。しかし未来は過去からやってくる。未来を掴むには過去を、端緒を思うしかない。

思って、惑わず、逸らさず、見つめる。
過去はそのとき、微笑みかけて、未来になる。