最上の本

本を読むことは、善きことです。
本を読むと、いろいろな知識が手に入ります。
その中でも有用なのは、本に関する知識です。
本のつてをたどることで、よりおもしろい本、興味深い内容の本に出会うことができるのですから…。
いわば、本はあたらしい本への「鍵」だと言えます。


しかし、最上の本。
それは、その本を先の本の「参照」として使う必要がないほどに完成されたもの。
いわばレファレンスの役割をはたさない本。
それだけで充足でき、そこから先へ行く必要を感じさせない、本。
知識や教訓を必要としない本、その先に行く必要のない、ゴールの本。
それこそが、最上の本ではないかと。
そんな矛盾した思いが、あります。