2011-05-07

09:52
@Kakenami よろしくお願いします。私も鎌倉散策中にスマートフォンの電池が切れてしまったことがありますw。

10:32
市馬に扇橋、三三にさん喬、トリに小三治。今日の浅草演芸ホール夜の部は豪華だなぁ。

10:53
それにしても柳家さん喬さんの高座の出演率の高さは異常。加速装置かどこでもドアを使っているとしか思えん。

11:01
東京国立博物館ブッダ展に行く。手塚治虫分を補給して煩悩を溜めてこよう。

11:07
東京国立博物館は企画展に行くと密度で吐き気をもよおすので、常設展でぼちぼち楽しむのが刺激が少なくて吉。

11:09
それでも東博常設展示連続ツイートは決行する。展示作品についての駄文をツイートしまくる。

11:21
東京文化会館なう。設計者の前川國夫の色彩配置ってモンドリアンっぽいなぁ。

11:26
東京国立博物館なう。 http://twitpic.com/4uct0i

11:36
手塚治虫ブッダ展観賞中。音声ガイドが水樹奈々。歌唱力があるだけに声の合間の「ブレス」が見事ですね。

11:46
釈迦誕生のシーンでの手塚治虫の原画を見る。ゆりかごの布団にトーンが貼られ、その上にホワイトをまだら状に落とすことで、淡い光を表現している。さすがだなぁ。

11:55
映画「ブッダ」の宣伝をするときだけ水樹女史のボイスが瞬時にアニメ声に切り変わる。声優、おそろしや。

12:23
ブッダ展見終わる。手塚はトーンをほとんど使わないのね。人間の影と一部の柄ものぐらいで、あとはカケアミ。

12:24
ただいまより、常設展示の地獄マラソンに入ります。

12:29
彫刻室は江戸時代の七条仏師の特集。何かとスルーされがちな江戸時代の仏教彫刻だけれども、技術力は実はマックスレベルで、破綻がなく端正!

12:34
江戸時代の仏像を見ていると快慶のフォロワーの多さに愕然とする。運慶の内側から肉体を押し広げるようなリアリズムよりも、快慶の端正なリアリズムの方が、純粋に再現可能だったという話なのかな?

12:42
金工室・金銅五大明王五鈷鈴なう。八世紀に中国で造られた密教法具で、側面に五大明王が彫られている。実は日本に伝わる最古の明王図像はコレ。

12:47
刀剣ルームなう。国宝・丙子椒林剣(へいししょうりんけん)展示中。この刀は四天王寺に伝わる聖徳太子の所持品で、七星剣とあわせて国宝に指定されている。ただロマサガ3なんかに出てくるので七星剣のが一般的には有名。丙子椒林剣のが出来はいいのに、悲しい。

12:52
国宝・観世正宗なう。能の観世家から徳川家に伝わったのでこの銘がある。刃紋がなだらか波打って、目映く光っている。正宗の刃紋は雪原のように淡く美しいなと思う。

12:55
陶磁室なう。伊賀焼の耳付花入。伊賀焼ゆるキャラ的なかわいさがある、生物と土の中間みたいなやつら。

12:57
高取焼の褐釉耳付水指。超プリティ。横から見るとだるまさんがちょこなんと座っているみたい。

13:05
歴史資料室なう。今はシリーズ日本を歩く北陸編。北陸の古地図の数々に萌える。加賀国石川郡図にある鶴来(つるぎ)は白山媛のお膝元にして、ニトロプラスやtypemoonの指針となったリーフのビジュアルノベル「痕」の舞台。

13:10
加賀国能美郡図にある平泉寺支配所の記載。平泉寺(へいせんじ)は越前にある白山信仰の中心地で、「百姓に歴史はありますか」の名言で有名な平泉澄の実家。

13:12
ちなみに自殺の名所・東尋坊はこの平泉寺の坊の一つ。東尋坊の住僧がたたき落とされた崖なので東尋坊の名がついた。

13:14
白山信仰のあるところは「平泉」の名がつく。私は奥州藤原氏の本拠地の平泉(ひらいずみ)も白山信仰からのネーミングだと思っている。中尊寺の鎮守も白山神社やし。

13:20
下村観山の修羅道絵絵巻を見る。あぁ。この人は時系列と空間の相異を誰よりも理解している人なんだなぁと思う。時空構成が変幻自在すぎる。

13:54
大般若経和銅5年十一月十五日長屋王願経)なう。文武帝の冥福を祈って712年に写経されたもの。「長屋殿下」と巻末にあります。

13:56
隣には同じく長屋王神亀5年(728)年に写経した願経があります。この1年後に長屋王の変が勃発して王は自殺することになります。

14:00
日本三論宗の基礎を築いた道慈(どうじ)の名前も奥書にあります。

14:06
ク舎論中不染無知断位料簡なう。建久2年(1191)に明恵によって写経されたもの。明恵18歳の書ですね。

14:09
それから20年後に書かれた入解脱門義では明恵の書風が力強く、ゴッツくなっています。年月の隔たりを感じますね。

14:10
うわ、すげぇ、明恵夢日記「夢記」(ゆめのき)も出陳されてる!今、東博はプチ明恵特集!!

14:25
藤原為家譲状なう。藤原定家の息子・為家(ためいえ)が阿仏尼との間の息子に所領を相続させるために遺言を書き換え、冷泉家に仁義なき所領相続を巻き起こした原因の書。阿仏尼はこの譲状の正当性を訴えるため鎌倉に下向している。その過程をつづったのが例の十六夜日記。

14:28
信楽のうずくまる花入なう。信楽にしてはすこし土色が濃いような気がが。

14:30
茶の美術室は何故か今、蒲生氏郷特集。書状や手製の茶杓を展示中。

14:33
日御崎神社所蔵の国宝・白糸威鎧なう。出雲佐々木氏の奉納か?ちなみに出雲佐々木氏は後に守護代の尼子氏によって出雲を追われます。

14:36
黒漆太刀なう。栃木県足利の鶏足寺に伝えられた南北朝の拵(こしらえ・太刀の外装のこと)。無紋だけど足利氏関連の制作かな?

14:39
太刀 菊御作なう。鎌倉時代の太刀で後鳥羽上皇御作と伝わるもの。後鳥羽は全国から刀鍛冶を募り、御番鍛冶として月番を決めて作刀をさせていたらしい。実は菊紋が皇室の紋になったのも御鳥羽から。

14:41
国宝・短刀・相州行光なう。正宗のオヤジ・行光の作刀。刃紋に乱れはなく淡くなめらか。

14:45
芦穂蒔絵鞍鐙なう。植物の芦の穂が金色で黒地の上に配されている。モダンでメタリック。いいなぁ、ほしいなぁこのデザインのグッズがあったら。

14:48
@suicidkid マジカヨ!サガ2には七支刀が出てくるし、古墳〜飛鳥の刀について分かってやがるな当時のスクウェアスタッフは。

14:52
書画室では何故か、小堀遠州片桐石州のW州(ダブルしゅう)流祖の書特集が。

14:59
岡山・大賀島寺の千手観音立像なう。九世紀の仏像で頭が動きのあるボディ、こちらに向かって歩み出すように上げられた膝。すさまじい異色作だ。ここまでリアルな身体表現を持った千手は見たことないなぁ。

15:03
今は重文だけど国宝になんないかな、これ。かっちょよすぎ!

15:05
平成23年度新指定の重要文化財なんだけど、この千手の他にも新潟善導寺の善導大師像や、大阪金剛寺大日如来像など、期待の重文ルーキーがいっぱい。これからが期待されますなぁ。

15:12
映画フィルム「小林富次郎葬儀」なう。1910年のライオン社長小林富次郎の葬儀を撮影したもので最初期のフィルム。ついにフィルムが重要文化財になる時代が来たんでねぇ。

15:21
法隆寺献物帳なう。藤原仲麻呂藤原永手、その他当時の天平勝宝8年(756)段階の朝堂のみなさんの生の筆跡がみれる貴重なもの。

15:23
仲麻呂、そんなに字うまくねぇなぁ。永手はバランスがいい。葛城戸主さんが一番うまい。

15:30
ということで常設展示地獄マラソン終わり。ブッダ展合わせて41ツイート感想を完走。東京国立博物館って、ほんっと疲れるわ〜。

15:36
こうしてツイートを見てみると、自分はモノに即してツイートするよりものの来歴に即してツイートしている。駄目だなと思う。

15:38
モノを愛するんじゃなくて、それにまつわる人への感想に終始するのはミーハーだよな。モノ自体を抽出して、その固有性を語れるように努力すべき。

15:40
そういう意味での人文主義ヒューマニズム)の語りは打破されるべきもの。

15:43
さて、王将行くか。

15:47
王将なう。オレの安らぎ。

16:40
浅草園芸ホールなう。広瀬さんの本を読んで来た人たちの会話が聞こえる。

21:20
浅草園芸ホール夜の部終了。小三治の演目は湯屋番でした。小三治アクション満開ですばらしかった。今でも心がほくほくして浮き足立ちます。

21:23
@cujoeddie 音楽雑誌・BURRN!編集の広瀬和生さんです。界隈では「この落語家を聞け!」などの落語評論で有名な方です。

21:32
今日の夜の部の構成は本と神がかってた。序盤は柳亭市馬が酔っぱらいソング入りの「親子酒」でジャブ、ぺぺ桜井さんが場を和ませた後は柳家太夫が名前に違わぬ「元犬」で前のめりに攻める。

21:36
その後柳家さん吉の浅草名物漫談。いつもののいるこいるのお二人を迎え、柳家〆治が「看板のピン」でフック。と思いや入船亭のボスにして小三治の盟友・扇橋が自分の前半生の秘話を脱力系で囁きかける。さん吉の上げたトスを受け、小三治へとつなげる隠し技もかます

21:41
中入り後も柳家三三のショート金明竹柳家はん治のショート粗忽長屋のダブルショートを堪能。すかさず柳家小里ん、さん喬が笑かしに掛かる。笑いのクロスファイヤの後に、「小三治どう来るか」と思いきや、湯屋番で今までの笑いを総括するようなアクション巨編をぶちかまし、〆。

21:47
本当に幸せな気分にさせてくれる構成でした。寄席のコンボがうまくつながるって、こういうことなんだなぁ。見事。小三治、扇橋コンビが間を固めるときって、周りも二人を中心にもり立てようとしてうまくコンボが繋がるんだよな、いつも。

21:49
前回、池袋に行ったときも、歌を一曲歌っただけでフラフラ出て行った扇橋をアサダ2世さんが巧みなトス上げで小三治へと着陸させたもんなぁ。

21:51
こういった流れができたのには小三治の漫談集「ま・く・ら」が人工に膾炙しているのが要因として大きいのかな。あの本には扇橋の落語会の話がよく出てくるし。

21:53
@cujoeddie やっぱりくーじょさんはご存じでしたか。というかあの人、寄席行き過ぎです。いつライブいってるんでしょう?


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