恐るべき真実 −ガニメデについての手記−

死んでません、死んでませんから!!
『人類の皆さんこんにちは。そちら太陽系第三惑星では“トシコシ”と呼ばれる習慣があったそうですね。私たちガニメデ星雲人から見れば第三惑星人の習慣は驚くことばかりです。
そうそう、時空の狭間に迷い込んで我が星雲に流れ込んで来たmantrapriくんというそちらの星の方を返送いたします。十二月二十三日に地方都市kという発音の集落にある六道○皇寺という祭司空間のホールに故意に転落してこちらに流れ着いた方です。そちらの時間で約一千年ほど前に“タカムラ”という第三惑星人が流れ着いたこともあります。何でも“カミノ”だか“ミカド”だとかいうそちらの集落の長と喧嘩して飛び込んだそうです。まるでそちらの世界の神話「オヨゲタイヤキクン」みたいですね。この神話についてはmantrapri君から聞きました。同時にこの神話を語る優れた吟遊詩人である“シモンマサト”についても。
我々はそちらでいうところの平和的宇宙人であり、第三惑星人に危害を加えるつもりは毛頭ありません。ただ、たまに今回のようなワープホールを通って、こちらの空間にやってくる方を多く保護します。一番最初に来た方がmantrapriくんの集落から離れたところにある“テンジク”の“ヤマ”というお方で、今では数千歳の寿命を経て、こちらの星の一地方の市長となっています。地方都市k周辺の集落では“エンマ”と呼ぶのが一般的だそうですが、mantrapriくんは“マニアック”という特殊な趣向の方らしく、このような呼称を使っています。
そちらの生命活動停止状態、いわゆ“シ”によって、こちらの星に意識だけが流れ着くというケースがよくあります。このような漂流者には検査の後に肉体を与え、我々の星の人間として迎え入れることにしているのです。その過程で使う工具や私たちの姿を見て、人々は私たちを“ゴズ”“メズ”などと呼んだり、“ゴクソツ”などと呼ぶようですが、これは魂をこの星の環境に適合させるための儀式であり。それを行っているのはあなた方の星からの最初の漂着者“ヤマ”さんなのですから。
なお、帰還希望者は要求に応じてそちらの星にお返ししています。その条件としてこちらの星の過剰な人口増加を防ぐため、あえて我々のことを恐ろしいイメージで吹聴するようにとお願いしています。我々の観察したところでは“ゲンシン”さんがいささかオーバーですがそのイメージを普及するのに役立ったようです。そう、第三惑星では我々の星はこう呼ばれています。“ジゴク”と。』
皆さん、聞きましたか!!これが私のブログが滞った最大の理由なのです。そう、私はガニメデ星雲にいたのです。そして画期的な事実をつかんだのです、我々の魂はガニメデ星雲にある、と!この恐るべき事実を地球人類に一人でも多く伝えようと私は帰還してすぐにブログを再開することにしました。決して更新が面倒くさかったからではないのです。クリスマスにメロンブックスに行ったり、プリキュアの映画を見たりなどという事実はこれっぽっちもありません。なにせそのころ私はガニメデ星雲にいたのですから。