天川伝説殺人事件3(てんかわけめのかっせん)

天川を巡る壮大なる叙事詩も最終回。ここまで付き合ってくれたミナサマに一言。
・・・暇ねー。
書いてるヤツはもっと暇だろさ。ごもっとも。では本編へ。
相変わらず続く陀羅丹助の看板を見ながら、車は山を登ります。「むぅ。この先にどんな秘境が待ち構えているんだ!」震える我らの前に表れたのは、はい、フツーの温泉地。「あ、あれ?奈良だよねここ」延々と続く土産物屋と温泉旅館。「大峯山系」世界遺産指定のノボリも棚引きます。金剛神くんは土産物屋のホラ貝の値踏みをしていました。彼は尺八とホラ貝の奏者という顔も持っているのです。
しかしやはり秘境は秘境。鍾乳洞があります。頭をガシガシぶつけながら進んでいくそこは、まるで多治見要蔵が出てきそうな雰囲気です。また、出口にいた地元のおじさんに大峯についての恐ろしい情報を語ってくれました。要約しますと、
「先達の言う順番通りに足を踏み出さないと、通れない絶壁がある」
「1000メートル以上の高さから足だけ掴まれて宙づりにされ、懺悔させられる。たまに掴んでるヤツが悪戯して死にそうになる」
オソロシや大峯。さすが女人禁制。ハードな世界遺産。我々は認識を改めました。
そんなハードコア大峯唯一の水ごり場・竜泉寺に到着。本堂が折衷様クサイので紀ノ国くんに話を振ると「いんや、アレは新しい」との返事。私は強硬に古作であることを主張しましたが、帰って調べると昭和に火災で焼けたそうです。紀ノ国くんの見識の確さを知りました。あとは鳥居の上が欠けているカブキ門(江戸時代の関所風)様式の門になっていたのが面白いトコでした。あれ?やばいぞ。今回で終わる筈だったのに、このペースでは・・・
次回に続く。