真夏の夜の夢

明日の夢を頑張って見てみようと考えます。俗に言う予知夢だす。さあうねうねと見えてきましたよ。ああ、世界は滅びますね。ああ、地球は滅びますね。ああ、銀河系は無くなりますね。ああ。
・・・もっと身近なこと言えよ。
ああ、私は死にますね。ああ、あなたは死にますね。ああ、日本という国はなくなります。
・・・いつだよ。
榛が宙を舞い。月のけっぺんが地を覆う日です。
・・・なんじゃそりゃ?
かように決定されていることは皆死です。凶事はもれなくやってきます、いつの日か。だもんで我々の願望は、ただただ凶事の先伸ばしなのです。いじましく切ないですね。我々の生は凶事までの限られた間の儚きもん、真夏の世の夢。永遠や望外の幸福を祈るには我々は極めて限定された存在なのです。
だから今後、宇宙人にであうことがあれば、ひょっとしたら自分達の限定された範囲を超えた夢を構築できる生物なのかも、と考えます。ガミラス星人やバッフクランみたいな我々と寸分かわらん感性の他者にロマンをはせるよりは、望外な存在を真夏の夜空に思い浮かべたい。それこそが本当に夢見ることと考えます。