掛け算の人間関係

+(プラス)×+=+。
−(マイナス)×−=+。
値は一緒だが、そこに至る過程は凄まじかり。
はい、なんとはなく思ったことなのですが、これだけでは意味不明なので、解説。
相手に対して負の感情を抱くこと。それは決して一方通行ではいられません。他人をにくむのと同じぐらい自分をにくむものです。真に自分を愛し、信じる人間は過度に人をにくむことはしないはずです。何故なら他人への憎しみによって、自己の優位を確保する人間は、彼我の相対性の中に自然と自分を組み込んでしまっているため、絶対的に自分を愛していると言えないからです。
しかし相対性にたゆたう我らにも利点はあります。それは決定的に人を傷付けるのを躊躇することです。絶対的な人間は他人に憎しみを抱かないかわりに他人の感情にも鈍感です。「情けない」という言葉が脅威的な意味合いを持って冠されるのがこのての人格です。そして侮蔑的な意味合いを持って冠されるのが、情に流されかつそのことに自覚的でない人間です。
他人の感情に敏感でありすぎることはその都度判断を人に求め、かつそれを自己の意志で決定しないままフラフラとすることです。全員に配慮しようと考えることで、全員が納得しない結論にいたるのです。彼よりは絶対的である我らは決定的に自分を失うことはありません。
そんな、よくいえば中庸。わるくいえば中途半端な我々は時によって+(自律)、−(他律)を使い分けます。 ああしまった。結論が今回におさまらない。
長くて抽象的なはなしですが明日へつづく。