周防周遊1

母親と祖母を連れて徳地へと行ってきました。
「どこじゃ?そりゃ」ええ、山口県の山間部です。近くには大内文化の中心となった山口市や殿様から刀鍛冶に転職した凄まじい殿様がいた津和野があります。
そんな徳地ですが鎌倉時代の僧、俊乗坊重源(しゅんじょうぼうちょうげん)で有名です。彼は東大寺別当という実忠や空海も歴任した東大寺の要職に就き、平家に焼かれた東大寺の再興に力を尽くしました。山口県南東部(旧名周防)を東大寺再建のため下賜された重源は山口県防府阿弥陀寺を設け、そこを中心に東大寺再建の木材を運び出していったのです。その木材調達の地が徳地なのです!(はぁ、ここまで長かった・・・)
山を延々と越えること一時間、徳地での最初の目的地は川原です。
マジでただの川原なんですが、ここはその当時切り出した木を流す水量を一定にするために水をせき止めるのです。いわゆるダムです。でも地味です。草むらです。何もわかりません。・・・次、行こう!
次の目的地は岩風呂です。これは重源が木材を切り出す工夫のために作った保養施設です。昔の風呂は現在の入浴式のものと違い蒸し風呂(サウナね)でした。そのためこの施設も石を組んだ半円状の施設になっています。
・・・ただの洞穴にしか見えませんが。
気を取り直して中に入ってみます。暗いです。なんも見えません。しかし闇になにやらガサガサと蠢いています。よーく目を凝らしてみますとこぶし大のカマドウマ*1が!!しかも一匹ではありません。狭い部屋の中に三、四十匹がウヨウヨウヨウヨ。闖入者である私の元へ近づいてきます。一目散に玄室を這い出たことはいうまでもありません。榎木津*2がカマドウマが嫌いなわけが身をもってわかりました。
このように恐ろしいすばらしい観光地群を拝観した口直し山口市にある瑠璃光寺へと向かいました。
ここの五重塔室町時代大内氏が建立したもので国宝に指定されています。私が一番好きな五重塔でもあるのですが、上層部に欄干がなかったり、各層のスペースが小さすぎたりとかなり変な塔です。でも好きです。この塔は足利義満によって征伐された大内義弘の弟の大内盛見が兄の菩提を弔うために創建したものです。義弘の息子に嘉吉の変で足利義教とともに討ち死にする大内持世(おおうちもちよ)がいるのですが、私が一番最初にkanonをプレイしたときに主人公につけた名前がコレでした。あゆ*3「持世クン、持世クン」と呼ぶのが大変面白かったのですが、結局最後まで正式な主人公の名前を覚えられませんでした。いまでもわかりません。
つづきみちお

*1:でかいコオロギみたいなもの

*2:京極夏彦の小説のキャラクター。躁キチ○イ

*3:変なランドセルを背負って突撃してくる女。犯罪行為をして入手するたい焼きが好物