あん・かけ時・じろう

宇多源氏くんと「時をかける少女」を見に行きました。
感想を書く必要がないほど素晴らしい作品だったので、私がとろとろ言う必要はないのですが、まあマニアックな感想だけ。まず東京国立博物館の描きかたがピカイチでしたね。ホントにあそこの空気がアリアリと迫ってきましたね。学芸員室もこの作品ではじめてみました、ごちそうさま。
次に現代美術の積極的な導入。タイムリープのカウンターや、ドッカーン!*140話でも使用されたニ叉路など、現代美術好きなら誰だかわかる作家たちの影響がそこここに。ホント勉強してるんだなぁ。ごちそうさん
ででで、やはり細田監督は尾道三部作のほうの「時をかける少女」が本当に好きで、やりたかったんだなって再認識しました。“坂”へのあくなきオマージュ。デジタル時計、理科室、原田知世ぽさ(ドッカ〜ンでは本人使った)。などなど。ごちそさま。
ででで。ウェットな感情(アナログ)と冷悧な時間(デジタル)。二つを繋ぐタイムリープ。だからデジタルカウンターは弧を描き、主人公は針の如くくるくるまわる。
あああ、本当にいい作品。とりとめなくなるくらい、いい。そこにずっと溜まっていたい。観て損はしません。観て!ただし、地方では上映してません!!なぜだあっ!

*1:おジャ魔女どれみドッカ〜ン!の略。細田演出の回が二回あり、そのうち40話のほうが本映画のプロトタイプであると考える