ウルトラセブンベスト10

10位「ひとりぼっちの地球人」(29話)
大学校内を舞台にした夜の対決が美しい。ウルトラセブンの心象風景は夜と湖だと思う。自分を理解してくれるエイリアンの方が同胞・地球人よりも慕わしい。たとえ利用されていたとしても・・・。ラストの風の悪戯が微笑ましくもさみしい余韻を残します。(市川森一脚本)
9位「盗まれたウルトラアイ」(37話)
ウルトラアイが盗まれたのはこれで何度目かわからない。とにかくモロボシダンは不注意。マゼラン星人マヤとダンのコンタクトが密室劇の様相で繰り広げられる。本とは予算がないから怪獣が出せない。十位と同じテーマを宇宙人視点から描いています。マヤは結局一人異星で死んでいった。セブンもまた同じ運命を辿ることになる。(市川森一脚本)
8位「魔の山へ飛べ」(11話)
モロボシダン殺人カメラに幽閉される。こんなポカをしばしやらかすからこそ、この気のいい宇宙人が愛しくなるのです。宇宙竜ナースのデザイン秀逸。「怪獣 いよいよ大詰め」(M37)という私の好きなBGMの初出作。敵の宇宙人ワイルド星人の臆病さも斬新。実は侵略者のほうが、攻められる者よりも脅えているのではないでしょうか?(金城哲夫脚本)
7位「ノンマルトの使者」(42話)
漁村に繰り広げられる悲しい童話。「超兵器R1号」(26話)と並んで、なにかと取り上げられる作品です。桜玉吉とかにも。(笑)これとか、欠番「遊星より愛をこめて」(12話)見ると、ダンとアンヌが付き合ってることが分かりますね。キリヤマ隊長の「ハッハッハ。これで海底も我々のものだ!」いいセリフです。正義の組織の隊長とは思えません。侵略者は地球にもいる、それは我々かもしれない。(金城哲夫脚本)
6位「蒸発都市」(34話)
隠れた名作。何故かしらんとっても愉快で微笑ましい気持になってしまう。怪獣ダンカンも可愛いし、怪しい占い師(真理アンヌ演)とか出るし、ナンカイイ。無機物である都市が都会生活に嫌になって蒸発することや、意識集合体であるダンカンなども含めた発想の突飛さ、汎心論的なテーマ、さまざまな生の可能性など、われわれが思う以上に多くの興味深いテーマが語られていると思います。(金城哲夫脚本)
五位から先はまた明日。