私が愛したウルトラセブン2

ということで一昨日の続き。五位から行きます。
5位ダークゾーン(6話)
宇宙人・ペガッサ星人とアンヌのプライベートな出会いが斬新。ダンとアンヌ、ペガッサ星人の三人は、互いに異星人の会合という奇妙なものになっている。地球と衝突の悲劇を迎えるペガッサ星。「地球人は何故星を動かす技術もないんだ!?」と憤るペガッサ星人。相手に対する不信だけでなく、根拠なき信頼も悲劇の要因となる。最後のセブンとの衝突もペガッサ星人の非力さが哀れを誘う。彼は気が弱く、力なく、そして朗らかな宇宙人でしかなかったのだ。いまも彼は地球の影を廻っている。(若槻文三脚本)
4位アンドロイド0指令(9話)
子供に与えられた玩具のガン。それがもし、現実に牙をむいたとしたら。無邪気な子供による殺意なき殺意はおもちゃじいさんを名乗るチブル星人によって配られた。深夜〇時に発せられるアンドロイド〇指令のアナウンスが夜のデパートに響き渡るところも好き。ウルトラセブンという番組の特色として、宇宙人は地球だけでなくその守護神たるウルトラセブンをも視野に入れた戦略を練ってきている。そんな戦略合戦にモロボシダンはあっさり引っかかって大ピンチになるが、毎回腕力任せで解決。こう見るとM78星雲人って地球人と知能レベルは変わらないのかも・・・。侵略者のほうが頭がいい。(上原正三脚本)
3位狙われた街(8話)
ウルトラセブンの鬼才(?)監督実相寺昭雄演出の代表とも言える作品。ウルトラ警備隊ごっこをしているしている子供たちの前にウルトラ警備隊の車・ポインターがやってくる。はしゃぐ子供にアンヌが言う「あなたのお父さんの操縦ミスで飛行機の乗客が全員死んだ。すぐ来てくれ」と。・・・どんな残酷な展開だ。一つの街を舞台にして行われるメトロン星人の侵略実験。人間の凶暴化は何を媒介にして行われるか?見えない糸を手繰り寄せる実相寺演出は後番組「怪奇大作戦」の「恐怖の電話」につながる。そして何よりメトロンとセブンのちゃぶ台サミットは必見。(金城哲夫脚本)
2位史上最大の侵略(48、49話)
ウルトラセブン最終回。故郷を離れ、見知らぬ土地に生き、人々を助けてきたセブンは己の体の限界を迎えつつあった。上司からの帰還命令にもかかわらず、地球最大の危機に己の弱った体を捧げる。異星の恋人アンヌにモロボシダンは語るのです。
「西の空に明けの明星が輝く頃、一つの光が宇宙へ飛んで行く。それがぼくなんだよ。さよならアンヌ!」
これがダンとしての最後の台詞・・・と思いきや実はその後に「アマギ隊員がピンチなんだよ!!」といってます。これが最後のセリフ。アンヌにもっとカッコイイことが言いたかったろうに、やむにやまれぬ思いが叫びになって変身する。シューマンのピアノ協奏曲に乗せ、改造パンドンを切断するセブンのアイスラッガー。朝焼けの中空に消えるセブン。この純粋で、おっちょこちょいで、なによりも人類愛にあふれた恒点観測員の最期を思い出す度、熱いものがこみ上げてとまらないのです。(金城哲夫脚本)

一位は・・・まだ引っ張ります。予想してみてください。