ガンガンギギン2
昨日の続き。星獣戦隊ギンガマンが後の戦隊モノに与えた影響を考えていきたいと思います。
- 出版社/メーカー: 東映ビデオ
- 発売日: 2005/03/21
- メディア: DVD
- クリック: 7回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
戦隊モノは基本が四クール構成です。ギンガマン以前の戦隊はこの四クールを通しで作っていました。しかしギンガマンに際してそのクール構成を分解することが試みられました。それは敵組織・バルバンの幹部構成による分割です。
バルバンは3000年の封印から解かれた宇宙海賊で、首領・ゼイハブの下、四幹部によって統率されています。
①銃頭サンバッシュ*1・・・昆虫+暴走族の怪人軍団
②剣将ブドー*2・・・魚介類+時代劇の怪人軍団
③妖帝イリエス*3・・・神話や呪術風の怪人軍団
④破王バットバス*4・・・デスパー軍団のような破壊兵器怪人軍団
このような特色を持つ軍団と幹部が一クールごとにギンガマンに立ちふさがります。で、一幹部が敗れたら次の幹部と全四クールを順繰りに交代することで彩っていくのです。このため幹部が変わるクールごとに作戦内容も変わり、シリーズにメリハリがつきます。
この方法を受け継いだのが百獣戦隊ガオレンジャーと魔法戦隊マジレンジャーです。ガオレンジャーでは三人の赤・緑・青のオルグが入れ替わって戦うというのがシリーズ全体の流れとなっています。また、マジレンジャーも敵組織インフェルシアがブランケン→メーミィ→インフェルシアの神々と交代しています。この方法論の元は仮面ライダーではなく、月光仮面です。
月光仮面は本邦初の特撮として川内康範原作で作られました。この作品の特徴は一クールごとに敵が変わることで、実はこの方法が三十年前は一般的だったのです。そのことは仮面の忍者・赤影やレインボーマンが同様の構成方法をとっていることからも分かります。いわば先祖がえりということですね。
*1:声檜山修之。銃を乱射しまくるハイテンションな幹部。キャラ的に同氏が演じたダイレンジャーの神風大将にかぶるのがツボ
*2:声林一夫。趣味は短歌の和風幹部。白と青のカラーリングと自虐的な性格は同氏が演じたイデオンのサムライ・ギジェ・ザラルになぜかかぶる
*3:声高島雅羅。エジプト風の妖術使い。声の高島氏は富野作品では主人公をほって自分のことで精一杯な母親役を演じることが多い。旦那は銀河万丈
*4:声渡部猛。ゴツゴツの針に全身を覆われたバイキング風幹部。部下の軍団員が機械モチーフというのがイナズマンFの敵組織・デスパー軍団の影響であるのは、モチーフの共通性とデスパー怪人の多くを渡部氏が演じていることからも明らか