来る、来る、来る帰ってくる南紀勝浦3

前回の続き。

仮面ライダー VOL.12 [DVD]

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勝浦に戻った我々は外湯めぐりのため、南紀勝浦一大きなホテル浦島へと向かいました。ここに行くには船で島に渡らなければなりません。那智勝浦の宿の多くは島にあり、船で渡る必要があるのです。憶測ですがコレには源泉が海から湧き出していること、陸地の活用面積があまり無いことなどが関係していると思われます。

ここから船に乗ります。左側に見える小高い山がホテル浦島のあるところです。歩きや車では行けません。ここから船に乗る必要があります。で、船に乗って3分ほど揺られると、もう着いちゃう。
このホテル浦島は仮面ライダー72、73話の撮影スタッフや俳優が泊まったと考えられ、宿泊シーンの撮影や忘帰洞という海に面した超巨大洞窟風呂を使った撮影に使われています。しかし広い!!内湯が全部で六つあり、それらの間を移動するのに平均5分はかかるという広大さです。ありえません。しかし我々とて意地です。内湯を全部回ってやろうと駆け足でドタドタと間を移動していきます。以下に廻った内風呂6つとその特徴を列挙。
1忘帰洞紀州徳川家も御用達の洞窟風呂。仮面ライダーの撮影でもさかんに使われた。波打ち際にあり、洞窟内に今にも波が打ち上げてきそうな迫力。
2滝の湯:滝と樽風呂が特徴的。樽風呂は昔の五右衛門風呂を髣髴とさせる。
3玄武洞:洞窟風呂第二段。縦に長いウナギの寝床のような洞窟風呂。忘帰洞と同じく波打ち際にあるがこちらの方が波が荒い。
4磯の湯:内風呂。温度が低めに保たれているためか、入っていると眠くなる
5狼煙の湯:地上32階にあるものすごい高さの露天風呂。仮面ライダーの撮影当初はケーブルカーで32階の高さまで上っていたが、今は超巨大エスカレーターができていて、それで上れる。眺めはピカ一。
6なぎさ元湯:謎の神社建築の下にある露天風呂。対岸の那智勝浦の町が良く見える。ただし向こうからもこちらが見える可能性あり。
このように凄まじい風呂のバリエーションが用意されているホテル浦島。我々は2時間かけて全てを廻りましたが、もうヘロヘロです。疲れを癒すために風呂に入ったつもりが逆に疲れを増進してしまいました。名物のまぐろ丼を食べて、宿に戻り、本日はバタンキューです。
2日目は昨日ホテル浦島へと向かった桟橋から、紀の松島めぐりに向かいます。那智勝浦の海には奇岩奇石がゴロゴロしており、それらを眺める遊覧船です。この遊覧船は仮面ライダー73話のロケで登場しております。

海洋学者の坂井博士が海釣りをしているときにさらわれた洞窟です。鶴島という島の突端にあたります。そこから外海に漕ぎ出すと波が急に高くなります。さすがは紀伊半島の南端です。遮るものが何も無い太平洋は存外に荒いことを実感しました。というか吐きそうです。

外海にあるこの島は平家の落人・平維盛(たいらのこれもり)が従者とともに入水した場所です。平清盛の直系の孫に当たる彼は本来なら平家の総大将になってもおかしくない血筋ですが、あまり戦向きの性格ではなかったらしく、一の谷の合戦の後、戦線を離脱して那智勝浦まで落ち延び、この地で入水しました。平家一門は法皇の熊野行幸の供奉人(ぐぶにん)を務めていた事から、縁有るこの地での入水にはもののふのあはれを感じさせます。ちなみに大河ドラマ義経」では仮面ライダーアギト役の賀集利樹が維盛を演じていました。仮面ライダー72、73話のロケもこの地で行われていた事から、縁有るこの地での入水には改造人間のあはれもまた、感じさせます。
この後船はくじらの町・太地(たいじ)へと向かいます。そして我々はここで下船。くじらの博物館の見学へと向かいました。ということでくじらの博物館以降の報告は次回へ続く。