うしうし2

昨日の続き。
結局「神仏習合」展から脱出できたのは四時でした。合計四時間も一つの展覧会に拘束されたわけで、外には桜が咲いているわけで、紀ノ国くんはロビーのイスであしたのジョーみたいに死んでいるわけで、宇多源氏くんは公園の鹿に一方的な愛情を押し付けようとしているわけで、真言僧くんやフレンドリーくんは同時刻に竹生島にいるわけで・・・。
てな『北の国から 2006 脱脂粉乳』の如くジュンの物まねとしゃれ込んでいる場合ではございまセン。我々は5時から新薬師寺で薬師悔過を見なければならないのです。そう、8時半まで立ちっぱなしで。プレ段階でもはやふらふらデス。しかし当初の目的なので気力を振り絞って、前進、前進。
開演直前の5時に新薬師寺に滑り込み。なんと薬師悔過の当日は入場料が無料なのです。普段600円ぐらい取られるのでこれは嬉しい!さっそく中に入って十二神将薬師如来にご挨拶。
「オンコロコロセンダリマトウギソワカ
あの、薬師悔過に付いての細かいことは私の以前のブログを参照してください。説明がめんどくさい。
節分 - マントラプリの生涯原液35度
しかし新薬師寺の悔過は、節分をだいぶ過ぎてます。旧暦換算という言い訳も二月堂のお水取りぐらいまでしか通用しないような・・・。なんでこんなに遅いのでしょう。まあ、鬼も出てこないですしこの件についてはもう少し調査してみます。で、ここでの薬師悔過の進行次第ですが、
5時 日中法要
1 まず十方諸仏を賛嘆供養する文言を唱えます。
2 次に薬師如来の功徳について述べられた七仏薬師経のエッセンス(薬師七仏の名。十二大願)を称賛します。
3 七仏薬師経を大幅に省略した発願および諸願文を唱えます。ほとんど単語の羅列で原型を留めていません.

ここまでで大体30分。その後は東大寺の「四箇法要」というテキストを使って何事か唱えていたのですが理解が追いつきませんでした。で6時で日中法要は終了。それから一時間ぐらいヒマです。所在無く境内をうろうろしたり、珍妙な呪文を唱えたり、場所取りをしたり、野崎コンビーフと野崎観音の共通性を考えたり、イロイロ暇つぶし。
7時 おたいまつ
で、いよいよおたいまつです。よい子が大好き火祭りです。

こんなファイヤーボールが十一回本堂の前を行ったりきたりします。後ろにお坊さんが付き添って、本尊の前を火が通り過ぎるごとにお辞儀をして後ろに回りこみ、堂内に入っていきます。とにかくファイヤーボールがでかくて、持っている人が火傷しないか心配です。

最後の火は籠松明で、今までの中で一番デカイです。これが30分ぐらいで終わると、火目当ての人たちは帰って行きます。しかし僕等はコレからが本番。僧侶がスタンバっている堂内に戻ります。法螺貝を吹いたり、イロイロした後はついにお待ちかねの神名帳(じんみょうちょう)朗読会です。
7時50分 神名帳
日本全国の神社の名前を読み上げるこの儀式は新薬師寺修二会のクライマックスです。ここで読み上げられる神名は東大寺二月堂の修二会で使用されるものと同本で、新薬師寺東大寺のコネクションを推測させます。で、最後に近づくにつれて牛頭天王だとか蛇毒気神王(牛頭天王の舎弟)、八島御霊(早良親王)、天満天神(菅原道真)などのキナ臭い怨霊の名前ばかりになってきます。しかもその前までダッシュで読み上げていたのに怨霊の段になると異様にゆっくりに・・・あやしい
8時30分 終了
神名帳を読み終わり、結びの祭文を読めば修二会も終了。最後までいたごほうびに散華をもらって帰ります。ああ、楽しかった。しんどかったけど、凄く。