ね、虎の子子ね虎。私、私の虎誇示し。
小野篁(おののたかむら)*1のギャグのオマージュで始まりました。皆さんお元気?私は普通。
今日、道を歩いていたら、一冊のマンガに出会いました。
- 作者: カトウハルアキ
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2007/05/10
- メディア: コミック
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何が面白いか説明しようとしても難しいんだけどね。
このマンガ。「上下山虎子」(かげやまとらこ)という虎ブルメーカーを中心に、四人の女の子(伊井塚龍姫、早乙女雀、能乃村歩巳)がどたばたする学園モノ、です。名前が虎、龍、雀、へび、と十二支っぽいのが集まってます。その後にねずみが出てきたので、てっきり十二支で統一するのかなぁ、と思いきや、潮だとか独楽だとかが出てきて混乱しております。柳やら獅子やらが出てきたから、こいつはどうやら日本の代表的図像をモチーフにしていると思われます。まあ、何はともあれ、今後キャラが増えるにつれて「意図」は明らかになってくるでしょう。それに・・・、
私が語りたいことは、そんなんじゃあ、ない。
このマンガ。面白い。空気が、違う。それを説明しようにも自分の中でまだ上手く消化できていない。
「それなら消化できるまで虎視眈々とまちなはれ」
という声もあるでしょうが、そしたら勢いと言うか読了の瞬間の情熱が消化してしまう。だから未整理ながら、今思ったことをつれづれなるままに書き綴ろうと虎イ(とらい)したわけです。ああ、トラトラトラ。
フツー。マンガいうたら起承転結ですよネ。事件が起きて、それが継承され、あっと転じて、結末へ。ってなもんです。
このマンガもそのはずなんです。でもね、どうも流れが違う。
このマンガ、ヤマタノオロチなんだなぁ。本流が、読めない。
ヤマタノオロチっていうのは古事記とかに出てくる、頭がいっぱいある蛇です。蛇っていうのは龍と同じく河の象徴として神話でよく出てきます。
で、どうしてヤマタノオロチに例えたかと言うと、このマンガ、ストーリーの起の部分は従来のマンガと同じで、その回のテーマらしきものが提示されるんだけど、承から先が何本にも枝分かれするんです。
例えば「学食」がテーマの第3話。「学食」というテーマは常に存在し続けるんだけど、そこから何本も小テーマが枝分かれしてゆく、
1虎子と龍姫と友達と
2大盛り
3オモロイ事言う
4キャラ付け
これら伏線が一話の間にポロポロとばら撒かれ、展開していきます。そしてそれが全部回収され、…ない?というかどれもが等価値をもって展開するので、「学食」という基調のテーマはあれども、ストーリ運びの落しどころがさっぱり読めない。起承転結の「結」がついても、「エンドマーク」が来ても、それは複数に枝分けれしたうちの一つだけなのです。のこりの流れは、その一話では回収されない。
まだ一巻しか読んでないので確たることは言えないです。が、このマンガ、枝別れした流れが、話数に縛られず、流れ続けていくのではないでしょうか。従来のマンガにあるような「伏線」のような微々たる物ではなく、表を流れる、表出した川が何本もあって、それが団子のクシのように『ヒャッコ』というマンガを貫き続けるのではないでしょうか。セフィロトのように、動物の進化の枝分かれのように。
そうだとしたら、このマンガ、やばすぎる。
さっそく、二巻、買ってきます。
二巻かって来ましたー!!
あ、アレ?フツウに起承転結のマンガだ・・・。私の幻だったのか。