ハルチカシ

春が近づいてきましたね。
花粉症の性でコンタクトはゆがみ、鼻は赤くなるmantrapriです。あいかわらず、どうも。
こうやたらと温暖だと、何だかそわそわうかうかした気持ちになってきます。別に春だからといって浮かれた気持ちというわけでなく、ただただ、その緩慢な穏やかさの干満に翻弄された気持ちになるのです。
夏や冬は確かに春以上の強制的な季節です。一切の妥協を許さない熱気と極寒の世界。
しかしその世界にたたずむが故に、おのれの人格があらわになるのです。暑さゆえに己の体を厭い、寒きがゆえ、己の体を強張らせる。それは「落差」とも言い換えることが出来ます。己と季節の「距離」によって「己」そのものを量る。私にはそんなところがあります。
しかし春秋はそんな「距離」を許してくれません。容赦なく私に入り込み。私を拘束し、己と一体化させようとします。桜に埋もれる死体のように、落ち葉の如く朽ちる躯のように。
私はもっと一人になりたいのです。自分のカタチとしてありたいのです。全体主義者ではないのです。
ひとり、ひとり、きょうもひとり、銀色のはるかなみち(ダークダックス)を生きたいのです。