超人機を如何に解くべう

考えあぐねております。超人機メタルダーのすばらしさをどう伝えればよいか。

超人機メタルダーBOX【初回生産限定】 [DVD]

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1987年以来、私を特撮へと導き、私の根底をなし、私の「物語」の礎となった作品。
この作品を、皆さんにどう伝えたらいいのか、わからないのです。
普段の私だったら「特撮なんか、どうせわかってもらえないよ。自分の思ったことだけ書き散らそう」と、淡々と思うことができます。
人はそれぞれ別の物語を生きている。他人の物語には触れることはできても、容易に干渉はできないのだから…。
でも、メタルダーの場合は違います。
これを伝えたい、他人の頭をむりやりカチ割って、流し込みたい。自分の主観を押し付けたい。押し付けるくせに「わかってもらい」たい。矛盾してしまうのです。メタルダーの左右非対称の体のように。
理性で語って、理性でわかってもらいたい。特撮という偏見を抜きに、知ってもらいたい。
思うが侭に語って、そのパッションを受けてもらいたい。そのエネルギーを生み出すだけの作品だということを。
理性の青と、激情の赤。二つの回路がオーバーヒートしてしまいそうです。

そこで、「激情の赤」「理性の青」の二つの側面をそのままの形で伝えることにしました。
「激情の赤」では、感情のほとばしるまま、何がすばらしいか、私の生は価値観はいかにメタルダーに「規定」されたか。を、傍若無人に書き散らし、語り散らします。口語で。
「理性の青」では、この作品を生み出した前史および位置づけ。個々の要素を分解しつつ、後の世に与えた影響を、極力押さえた筆致で描きたいと思います。文語で。

次回からはじめたいと思います。