ハートキャッチプリキュアは藤原はづきのリベンジか?

プリキュアの放送が待ちきれないので、「ハートキャッチプリキュア!」について再度取り上げます。この作品が「おジャ魔女」との類似性を感じさせるものだということは、関係諸兄によって幾度も伝えられています。私もその点に関して異存はありません。しかし一点だけ加えたい点があります。
今回のハートキャッチを、私はおジャ魔女どれみ」の不遇なメガネ・藤原はづきの雪辱戦だと考えている、ということを。
藤原はづきは「おジャ魔女どれみ」における不遇のヒロインです。その理由について私は過去に以下のブログにおいて詳述しました。
藤原はづきの影はなぜ薄くなっていったのか - マントラプリの生涯原液35度
藤原はづきの影はなぜ薄くなっていったのか2 - マントラプリの生涯原液35度
かいつまんで言えば、藤原はづきの悲劇とは彼女の特徴(女性的なパーツ、特別な家庭、エキセントリックな行動)が、後の追加キャラクターたちによって剥奪されていった点にあるのです。そのため、シリーズが進むごとにはづきの影は薄くなってゆき、「おジャ魔女」ラスト間近のはづきの回が、細田守演出の「神回」でなかったらば、主人公どれみの一番の親友の地位すらも妹尾あいこに奪われかねないところだったのです。
ですが、このような不遇なはづきを神は見捨ててはいませんでした。8年後、彼女は、彼女的な属性はむくわれる事になります。「ハートキャッチ!プリキュア」によって。そう、新しいプリキュアの二人にはそれぞれ、藤原はづきの要素が、DNAが組み込まれているのです。

つぼみ…引っ込み思案な性格。テンパるとマイロードに入るところ。メガネ。
来海…家族にコンプレックスを持っているところ。

新ヒロインのこれらの属性は、かつて藤原はづきが有していた属性を分割したものです。すなわち藤原はづき的な属性は今でも生き続けているというわけ。更にいえば「藤原はづき」的なものは少女アニメのキャラクターを考える上で必要となる属性ということでしょう。うむ。
ただ、問題もあります。今回二人体制でスタートしたプリキュアですが、回が進むにつれ、新たな属性を持ったプリキュアが追加される可能性があります。つぼみよりさらにマイロードに入る奴やら、登校拒否をするぐらい内気な奴やら、はづき的なものの「上位属性」が登場する可能性はいくらでもあるのです。過去、藤原はづきが己の「特権階級」「フェミニン」の地位を瀬川おんぷに、「テンパるとハイテンション」の地位を飛鳥ももこという上位互換に奪取されたように、二人のプリキュアたちもうかうかしていると「上位属性」の登場で空気化される恐れがあります。
そうならないよう、この一年、己の地位を守り抜いてもらいたいものです!藤原はづきの無念を超えて!!