2011-07-04

01:58
今日の鈴本。市馬の笠碁でウルッと来てしまった。男二人の腐れに腐れて夫婦同然になった友情って、なんかもうそれだけでウルッとくる。相手の感情もすべて読めているのに、いやそれ故に素直になれないところとか、もう。サプライズで展開する人情噺よりも、そういう日常の関係性が、泣ける。

02:15
「笠碁」って落語界最強の萌え噺だ。主人公二人の碁の腕が互角で、二人とも他の人とやったらつまらないと思っている。けど、実はこの関係性、二人の碁の腕が最初から同じなんじゃなくて、二人で楽しく対戦しているうちにもっとも楽しめるよう、カスタマイズされた結果、互角になったんだよ。

02:19
つまり勝負や結果自体はどうでもよくって、二人で盤を囲むこと自体を楽しんでいるんだ。でも、その関係性の中に浸っているとそのことを忘れてしまう。だから今回みたいな喧嘩になる。本当は勝負なんてどうでもよかったはずなのに、ね。

02:23
関係性の中で、その関係性を忘れられる。そういう慣れこそが「喧嘩するほど仲がいい」という言葉の元なんだろうな。たまに不幸にしてお互いがお互いに甘えたまま、絶好することもある。でも、二人はおっかなびっくりの歩み寄りで元の二人に戻った。その躊躇いや照れが、ああ、たまらん。

02:26
現代用語で要約すれば「二人のツンデレ同士がツンツンしながら歩み寄る噺。歩み寄った瞬間、互いにデレ垂れ流し」。

02:28
笠から垂れる雨のしずくは、垂れ流されるデレなんだよなぁ。落語には珍しいカタルシス満開のオチ。

02:41
二人の男のデレ方も対照的。待っていた男は「やっぱりおまえとじゃないと面白くない」と言葉に出してデレる。一方の笠で来た男は無言なんだけど笠をさしたまま碁をやる迂闊さで感情がだだ洩れ。無言なんだけど尻尾をブンブンふっているような犬のカンジ。

02:44
でも、無言の男の方が相手の元にやってくるというアクション担当で、しゃべる男は店で待っているという待ち受け担当。そういうアクションと言動のアクティブさが互い違いにされているところにも細かい配慮と萌えポイントがある噺。

02:49
この噺は異性じゃなくて同姓だからいいんだよなぁ。しかも若者じゃなくて隠居の老人同士だから。この空間に流れる「慣れ」を表現するためには二人の経てきた年輪が長いものであることが必要。

02:55
あと、これが異性や若者の話になってしまうとどうしても切迫感や喜劇度が高まってしまう。老人の同性の話だからこそ、余裕が入るし、おだやかな気持ちで経緯を見守れる。でも、だからこそ、泣いてしまうんだがな、私は。

02:59
今日の鈴本演芸場の構成は燻し銀のロイヤルストレートフラッシュだったな。

03:03
燻し銀といえば林家正蔵師匠から感じる大物臭はなんなんだろう。いつも積極的にいじられキャラ、舎弟キャラに徹しているはずなのに、不思議な瞳のキラキラがある。あのキラキラは、なんなんだろうか?

03:05
噺のうまさ云々よりも、今はあの、謎のキラキラが気になるよ。

03:07
ギラギラしたり、ベトベトした感じがない、かといって少女でも、小動物でもない、謎の瞳のキラキラ。このキラキラが正蔵師匠の今後にどう影響していくのだろうか?ずっと気になっている。

03:22
正蔵師の謎のキラキラの正体をご存知の方はご一報ください。

03:27
落語でいつも気になっているのは師匠連の羽織の脱ぎっぷりなんだけど、今日の柳家権太楼師匠の話しながら音節ごとにパキ、パキとワンモーションずつ脱いでいく姿はかっこよかったなぁ。

03:29
今日は噺家のみなさん夏着で、夏羽織姿がすずろやかだった。自分が和服を着るようになってから皆さんの着こなしや帯の位置や、手ぬぐいの懐への差し込み加減が気になるようになった。

03:32
帯は多くの人が博多献上だった。落語家は僧侶から派生したものだし、独鈷杵や花籠があしらわれている献上柄はふさわしいよなぁ。

18:22
@suicidkid 「強い奴ほど笑顔は優しい、だって強さは愛だもの」という宇宙刑事シャリバンのエンディングのフレーズを思い出しました。愛がなければ力があっても強さじゃないのかも。

18:26
昨日長襦袢と腰紐を買ってきたので初めて褌、肌襦袢長襦袢、腰紐、長着、腰紐、角帯、足袋、夏襦袢のフル装備がコンプリート。この格好で結城に行って紬見てきた。

18:26
しまった夏襦袢じゃなくて夏羽織や。

22:26
@m8daw ステテコいいですねぇ。着物って厚着なんですけど、夏場でも傍目ほどは暑くないんですね。着てみてはじめてわかりました。


http://t2b.utilz.jp/