テーマ一仮面ライダー必殺技の型と変遷」
第一講 「コレクションという観点から見た必殺技」

(あ、このコーナー自分以外は置いてけぼりなので飛ばしてください。)仮面ライダーという番組は第二期特撮ブーム*1を語るのに欠かせない要素のひとつである。この番組が特撮界に与えた大きな影響のひとつに「等身大ヒーローによるアクション」というものが挙げられる。従来、ウルトラマンなどの巨大ヒーローに見られたアクションを、等身大ということでより先鋭的に、アクロバティック*2に見せられるようになったのが仮面ライダーの大きな特徴だ。
ここからは私見になるが仮面ライダーのアクションとあいまって、その効果を高めたのは「技の名前を呼称したことである」と考える。ウルトラマンは光線技を打つときにその名称を名乗ったりはしない。一方仮面ライダーは「ライダーキック」と叫びながら、攻撃をしている。子供にとって「名称」というのは大人のそれよりはるかに価値を持つもので、名前を知ることはすなわちコレクション的な要素も有することになる。仮面ライダースナック*3というお化け商品ともあいまって、仮面ライダーコレクションする作品とも言い換えることができると考える。
私は1994年から二年ほどこの分野に関する比較検討を行った時期がある。そこでシリーズごとに技の呼称と頻度に関する一定した法則が伺えるという結論に達した。本講ではこれから五回の講義の中で技名に見る仮面ライダーの魅力と、その統計から導き出される方法論について述べていきたい。なお予習の必要はないが、こちらが一人で独断先行してしまうきらいがあるため。疑問点はそのつど指摘して欲しい。来週は「仮面ライダー」一作目から検討を行う。

*1:ウルトラシリーズ(Q〜セブン)を中心としたものを第一期とカテゴライズするなら、第二期はスペクトルマン帰ってきたウルトラマン仮面ライダーの三巨頭が口火を切った1971年より始まり、仮面ライダーストロンガーないしはゴレンジャーまでの一連の流れといえる

*2:大野剣友会(おおのけんゆうかい)というアクションチームに負う所が大きい。この人たちがいなければ仮面ライダーは無かった

*3:カルビーより発売。おまけのカードに人気が集中して子供たちが本来のお菓子を捨てるという事態が起こった、ビックリマン現象のはしりともいえる商品。同時期にガムも出ているがそっちにはおまけが無かったのか、これほどの人気は出ていない